診療案内

 からだを動かすための運動器の症状、具体的には関節・骨・筋肉・靭帯・神経に関連したものを対象として診療します。上記イラストに示してある各部位の、痛み・しびれ・だるさ・こり感・はれ・こわばり・形がおかしい・力が入らない・動かしづらい、などの症状がありましたら、ご相談ください。

代表的なもの
①ひざの痛み
ひざ痛の要因として、変形が背景にある場合も多く、軟骨の摩耗、関節内・外での炎症、筋・靭帯・関節包の柔軟性低下、痛みの閾値の低下などが関連している事がわかってきています。加えて、半月板や靭帯の損傷、骨壊死を認める場合もあり、当院では、痛みの原因となっている部位を特定し、関節内注射・リハビリテーション・装具療法を併用して治療を行ってまいります。
②腰痛
一言に腰痛と言っても、腰椎椎間板ヘルニアによるものもあれば、脊椎圧迫骨折によるものもあり、そのほかにも、腰部脊柱管狭窄症や変形性脊椎症、腰椎分離症や腰椎すべり症など、それぞれの原因によって治療内容は大きく異なっていく場合もあります。そのためには詳細な問診・診察・必要に応じた検査をしっかり行ったうえで治療を開始することが不可欠です。
③肩の痛み
肩関節を構成する筋肉・腱・靭帯・滑液包などの退行性変化を背景に肩関節周囲に炎症が起こる肩関節周囲炎は、夜間に強い痛みが続いたり、関節の動きが悪くなる「拘縮」へ進んでしまうことがあります。また肩腱板断裂といって、転倒などの外傷によりスジを損傷したり、知らないうちに損傷している場合があります。リハビリテーションや関節内注射を行って治療をします。

 血液検査、レントゲン撮影や超音波検査等、必要に応じて各種追加検査を行い、早期に診断して治療を開始することで、痛みや腫れを改善し、変形の進行を防ぐことができます。関節リウマチの治療薬として、抗リウマチ薬（免疫調整剤、免疫抑制剤）、生物学的製剤、JAK阻害薬、消炎鎮痛薬、副腎皮質ホルモン剤があげられますが、当院では患者様に治療内容の十分な説明、相談をしながら、治療薬の選択を進めてまいります。
 また、関節リウマチの方は、外反母趾を代表とする足の変形もしばしばみられます。
 たこやウオノメ、水ぶくれ、爪の変形や足指のはれなどお困りの方は、ぜひご相談ください。
 また、関節リウマチの治療としてリハビリテーションの併用も重要です。理学療法や物理療法を継続することで、痛みを和らげ、関節が固まることや筋力の衰えの予防につながっていきます。

 骨粗しょう症を放置すると骨がもろくなっていき、寝たきりにつながる骨折をおこす可能性が高くなります。当院では、最も信頼性が高いDEXA法（腰椎と股関節の両方で測定します）による検査を行っています。
 閉経前後の女性ホルモンの分泌低下とともに骨粗しょう症が急激に進行することもあり、骨折をおこしてから初めて骨密度を調べ、骨粗しょう症が見つかったという方も、当院で数多くいらっしゃいます。
 また意外に思われるかもしれませんが、男性の骨粗しょう症も増えてきております。男性骨粗しょう症の場合、女性と比較して骨折後の死亡リスクの上昇がより大きいという報告もあります。
 まず検査をして、あなたの骨年齢を調べてみましょう。骨密度測定、血液検査結果などから骨粗しょう症の状態を総合的に判断して、内服薬や注射製剤など、最適な治療法を選択していきます。

 交通事故後の首や腰、腕や脚の痛み、だるさ、しびれなどの症状、また交通事故による外傷・骨折に対して治療を行っています。ケガの内容や程度によって治療方法や治療期間は様々です。
 まず必要な画像検査・診断を行った後、傷の処置やギブス固定、リハビリテーション（機械を使った物理療法、理学療法士による個別運動療法）、内服薬の処方等で経過をみて参ります。

 骨が完全に折れた状態だけではなく、ヒビや亀裂が入った場合も骨折に含まれます。骨が折れていても動かせることもあり、あとから心配になって来院されて骨折が見つかった例も時々あります。転倒や打撲の際には念のため早めに当院を受診してください。
 ギブスやシーネ固定をした後に、必要に応じて理学療法士によるリハビリテーションを行って関節可動域の改善、筋力強化、疼痛の緩和を行っていきます。

 運動時に急にふくらはぎやモモが痛くなった、足首・ひざ・手首・肘を捻った、運動後に腰痛が続いている、ひざの痛み・腫れがとれない、歩行や走った時にスネや足首・かかと・足の裏が痛い、投球時に肩や肘が痛いなどの症状があれば、ご相談ください。
 成長期は部活動などによるスポーツ障害も多くみられます。骨と筋肉・靭帯・腱との、成長期特有のアンバランスさによって障害が起こりやすいため、リハビリテーションを通じてトラブルを起こしにくい体づくりを目指します。

 当院では、足の形や関節の動き、足裏の荷重状態やアーチの形状、歩行状態や姿勢、足の血流や神経障害の有無、爪の状態などを診察し、必要に応じてインソール（靴の中敷き）や靴のご相談や作成（インソールは保険適用）、リハビリテーション、爪のケア（爪切りやワイヤー矯正）を行っています。

 例え同じ病名であっても個人個人の病気の状態は異なっている場合も多く、リハビリテーションはそれぞれの患者様に合わせたものである必要があります。当院では、細かい運動指導や患者さんの病状に合わせた最適な治療を行っていきます。

義肢装具士による装具の作成
 インソール（靴の中敷き）や硬性・軟性コルセットの作成、また既存のサポーターや各種固定用装具を保険適用で、必要に応じて処方いたします。